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別冊ソライロノート

ドラクエ好きな数学教員、現在育児に奮闘中。

さて、準備万端整いまして、いざ体育館へと入場です。
文系クラスのあたまと理系クラスのしっぽから同時に入るので、
なんと私(および1組の先生)が全学年の先頭に。

「踏まないでね。袴の裾、絶対に踏まないでね!(真後ろの生徒に念押し)」
「あーはいはい、気をつける気をつける(棒読み)」
「あかんよ、うちのクラスが先頭なんやからね!後ろにずだだだっと迷惑が!(必死)」
「えーてセンセ、俺が踏まんでも、センセ自分で踏んで自爆するやろ?(真顔)」
「……縁起でもないこと言わんといてーっ!(ありそうで怖いと自分でも思っている)」

そんなこんんで、無事に入場も終わり、クラス生徒の呼名も終わり。
……いや、さすがに一年の付き合いなので間違えることはほぼないのですが、
緊張のあまり一人すっとばかしたりしたらどうしよう!と。(遠い目)
本当に心臓ばくばくでした。感傷に浸る間もありゃしない。

お辞儀はきれいにそろってたし、答辞もさまになってたし。
乱入騒ぎもなかったし、サプライズ金髪もいなかったし。
(当日の朝、うっかりピアスを見つけて即座に没収はしたけれどもね!)
落ち着いた、しみじみとした、いいお式になりました。
卒業式というのは、学校で行われる式典の中でもっとも重要で、
もっとも格が高く、もっとも思い出に残るものだと思うので。
心無い一部の人間に台無しにされたくなかったんですよねー。
今のうちの生徒は大丈夫だけど、何年か前にはそういう騒ぎもあったらしいです。
成人式の日に暴れる新成人もそうだけど、自分の晴れの日に
自分で泥塗ってなーにが楽しいのかしら。
年がら年中24時間しゃちほこばってろ、とは言わないけれども
その場の空気は読んで行動できる子になって欲しいなぁ。
数学できなくても死にはしないけど、お通夜にミニスカでいったら顰蹙だぞ?と。

その後、教室に戻って最後のLHR。
担任2人が、それぞれ一言しゃべります。
……泣きましたね、ええそりゃあもうぼろぼろと。
夏ぐらいから温めておいた原稿(笑)をしゃべりながら、盛大に泣きました。
イイ感じに大抵の女子も釣られてくれました。
連鎖するんだよねー、こういうのって。(泣かせてゴメンよ)
最後に言いたいことがきちんといえて、良かったです。
それが届く生徒たちで、本当に本当に良かったです。

前任校はここよりもうちょっと大変な学校で、
「死ね」やら「うざい」やら「くそばばあ」やらを平然と日常用語にするところで。
2年前、そこで初めて担任を持ったとき、うまく行かないことばかりで、
伝わらない思いを抱えこんで、正直、なんで教員になんかなったんだろうって。
私にはきっと担任は向いていないんだ、授業だけやらせてくれればいいのにって。
心底、思っていた時期がありました。
不登校の子もたくさんいて、私にはたいした手助けもしてあげられなくて、
ぽつぽつと増えていく空席を歯噛みして眺めながら、
申し訳なくていたたまれなくて、やめたくて仕方がなかった。
自分のクラスの授業が、一番やりにくかった。ほかのクラスの授業は楽しいのに。
そんな自分が、すごく不実な担任に思えて(実際そうなんだけど)、
うっかり私のクラスになってしまった生徒たちに申し訳なくてしかたなかった。
自分のクラスも、その生徒たちも、担任という仕事も、好きだって胸を張って言えなかった。

転勤する日、私に内緒でこっそり黒板いっぱいに寄せ書きを書いてくれたのを見て、
やっとそこでようやく、「意外と愛されてる担任だったのかも」って思えました。
一番手を焼かされた問題児ちゃんが、
「ずっとうざいって思っとったけど、先生が担任でよかった。なんで来年はおらへんの」
ってメールをくれて。
不登校で苦しんでた子のお母さんが、ぼろぼろ泣きながら「ありがとうございました」
ってちっちゃなブーケをプレゼントしてくれて。
どうしてもっと早くに気づかなかったんだろう、
どうしてもっとちゃんと見なかったんだろうって、すごくすごく後悔しました。

今度、担任を持たせてもらうことがあったら。
もう一度、チャンスがもらえるのなら。
今度こそ、自分のクラスを大好きだー!って叫べる担任になりたいと強く願いました。
そして今年、卒業学年の担任をやらせてもうらうことになって。
本当に、本当に幸せな一年間でした。
少々の茶髪やらピアスやらミニスカやらがなんだっていうの。
少々の不登校傾向がどうだっていうの。
見た目がケバかろうが、あんまり授業にいなかろうが、うちの子はみんないい子なのよ。
少々弱気で根性は足りてないけど、素直で可愛い、いい子たちなの。
そう、今は胸を張って言えます。担任バカさ、ああそうさ。(開き直った)
そんな生徒とめぐり合えたことに、心の底から感謝しています。
決して、私が成長したとか、担任スキルが大幅にアップしたとかではなく。
……いや、少々は上がってるとうれしいけれども。
単に、生徒さんたちの質が極上だったから、こんなにいいクラスになったんだと思います。
何よりも、全員がそろって卒業できてよかった。
誰もいなくならなかった。最後の最後まで、3-7は3-7だった。
それが、一番嬉しいです。


また、担任を楽しいと思えるようになった。
また、教員をやっていてよかったと思えるようになった。
それは今このクラスにいるみんなのおかげだから。
だから、ありがとう。本当に、ありがとう。

数学はできなくても別に生きていくのに困らないけど、
「ありがとう」をいっぱい見つけられる人になって欲しい。
いやなこととかつまらないことばかりを見て生きていくより、
ずっとずっと幸せに生きられると思うから。
それが、今年一年間で、私がみんなから学んだこと。

どうかどうか、健やかに。
どうかどうか、幸せに。
卒業しても、離れても、ずっと応援してるからね。


そんなようなことを、話しました。
前任校の卒業式に間に合うように、同じ内容を電報でうちました。
どちらの卒業生にも、私が伝えたかったことはちゃんと届いていると思います。
そう、今なら信じられます。


そんな涙の別れをした、次の日。
後期試験に向けて頑張る生徒たちは、何事もなかったかのように
(きちんと制服を着て)登校し、最後の追い込みに励んでいます。
……うん。まだまだ、終われないよね。
最後まで一緒に頑張るって、約束したもんね。
国公立の前期試験の発表が、今日からぼちぼち始まりました。
後期試験は、3月12日らへんが多いかな。
私にまだしてあげられることが残っているうちは、
全力で共に戦おうと思います。
ドラクエは、もうちょっとだけお預けかな?

どうか、戦い続けるすべての受験生に、サクラ咲く春が来ますように。
がんばれ、全国の受験生!
去る3月1日、卒業証書授与式がつつがなく挙行され、
私のクラスの39人も、無事に学び舎を巣立っていきました。

当日は、袴を着るために5時起床。
3年生の担任団には、4人の女性担任がいますが、
「せっかくだから、みんなで和装する?」と話がまとまっていたのです。
実家の母に発掘してもらったピンクの1つ紋色無地に、
「私は今年お着物を着るから」と同じ3年の先生に貸して頂いた濃紺の袴。
学校近辺の美容師さんは、ここいら周辺の小中高で卒業式があるたび
着付けを頼まれているというだけあって、とても手馴れていらっしゃいました。
髪型は後ろで1つにまとめたアップスタイル。
「保護者の反感を買わないように、できるだーけ、地味に!」
と再三主張したのですが、仕上がりは結構若々しくなってしまいました……
いっそきっちりお団子頭でもいいって言ったんだけどなぁ。
ま、成人式のお嬢さんたちのような爆発頭じゃないだけ、いっか。

仕上がったのは、7時半。
保護者の車が入るので学校の駐車場は使えず、
隣接する中学校の駐車場をお借りして車を止めます。
降りたところで、同じく袴姿の同僚を発見。
サーモンピンクの上品な色無地に、紺の袴。そしてショール。
目立つのを避けるためのカムフラージュと見た。(しまった真似すればよかった)
「わー、琴野先生(仮名)、きれい!似合う!(目ぇきらきら)」
「ありがとー、もーこのために5時起きよ。中本ちゃんも、ピンクいけるじゃん」
「あー、目立ちすぎていたたまれないんですけどもねー(遠い目)」
「道行く中学生の視線がびしばし刺さってくるわよね(同じく遠い目)」

高校へと向かうべく道を渡ったところで、同じ学校の先生二人連れにでくわしました。
同じく車を止めて、学校へと向かう途中の模様。
私たち二人を見かけるなり、
「おっ、おーっ!ほれほれ、村田さん(仮名)、きれいどころがふたりおるでー!」
「おーおー、いいねぇ、若い娘さんたちが華やかなカッコしてるのはいいねぇー」
……朝から大声ではしゃがんでください。(恥ずかしすぎていたたまれない)
「いや、やっぱり女の子は着なあかんな、なあ村田さん」
「そうやー、場が明るなるでなー。晴れの日って感じがするわ」
「生徒も喜ぶでー。先生らがおしゃれしとる!って」
そうでしょうか。そうだといいんですが。ものすごく大爆笑されそうな予感が。(弱気)
っていうか、そもそも主役は生徒たちであって私らではないんですが。
「いーや、それだけ今日は大事な式なんやって、下級生にも知らしめなかんでな」
「正装ってのはええよー。気が引き締まる。自分も、周りもな」
そんなもんでしょうかねぇ。(いまだに弱気)

「っていうわけで、ほれ、職員室入り!」
いや、私はこのまま進路指導室で時間になるまでひっそりとですねぇ……(逃げ腰)
「え、何、中本ちゃん、私をひとりにするの!?(がしっ)」(琴野先生の席は職員室)
「だって琴野センセ、悪目立ちするのはいたたまれないというかなんというか」
「おっはようございまーす!キレイどころふたり、お連れしたでー!」(聞いてない)
「うーわー門脇センセ(仮名)、叫ばんといてくださいー!」(女二人してぎゃー)

ええと、職場の皆様方にはおかげさまで好評でした。
「中本さん、ピンク、似合ったんやなぁ……」
とものすごーくしみじみとした口調で多方面からお褒めの言葉をいただきました。
――――普段、明るい色って着ないからな(遠い目)
黒とかグレートか茶色とかベージュとかだもんな。(たまーにライトブルーを着たりはする)
スカートなんて、保護者会か出張のときしか着ないもんな。
なんかのときに、とっさにダッシュできるようにって、初任校で躾けられたんだもの。
意外性が受けたのか?(弱気)

生徒の反応はというと。
女子はみんなほとんど例外なく、
「きゃー!きゃー!センセ、袴着とるーっ!」
「先生、キレー!可愛いっ!一緒に写真とろ、写真!」
「ピンクー!すご、中本さんがピンクだよピンク!」
「いいなー、若く見えるよセンセー!」
――――一言多いわよ、そこの女子。これでも一応、20代だっつの。
「いやセンセ、もっといける。うまいことだまくらかしたら学生でいける!」
――――それはそれでうれしくないような。(複雑な女心)

「でもせんせ、珍しいカッコしとるよね」
「まあ、卒業式やからね。ビシっとせんといかんかなーと思って(苦笑)」
「そっかー。ホントに今日で卒業なんやね(しんみり)」
「センセがめったにせんオシャレしてくれとるんやもんね(うる)」
「あの見た目に気ぃ使わん中本さんが袴着てくれるやなんて……(うるうる)」
「先生とも……っ、も、もうお別れなんやね……(うるうるうる)」
「ほれほれ、晴れの門出なんやから泣くのは式終わるまでとっとき?(なでなで)」
ところで私はそんなにもオシャレに気を使わん女だろうか。(自問自答)
――――そうかもしれんな。(白黒グレー茶色にベージュ以下略)

そして男子は。
卒業式前の最後の語らいを楽しんでいるところに顔を出した私を見るや否や。
全員、いっせいに凍りつき。(それはもうその場にいた十数名そろって)
そして3秒後、そろってみんなで大爆笑っ!
「あははー!あははははー!」
「すっげ、中本さんが着物着てるよ着物!」
「似合いすぎっ!似合いすぎてありえねー!大正時代がここにおるー!」
……怒るなー、今日はめでたい日なんだぞ怒るのは式の後にとっとけ自分ー。(セーブセーブ)

とどめに、先に教室に来ていた相方の先生は。
(うちの学校は3年生にダブル担任制を敷いているので、1クラスに担任が2人います)
「おはようございます、中本先生。しかしなんですかな、こう、その……」
「いいんです、先生。やっぱり派手すぎて浮いてますよね。はっきり言ってください(とほほ)」
「いえいえ、お似合いです、お似合いなんですが、その、似合いすぎてですね……」
「――――大正時代っぽい、ですか(いじいじ)」
「いえ。私はあまりそういうのに詳しくはないのですが。
 ……少女まんが、に、いそうだなあ、と。(とても言い辛そうな口調)」
「――――――――――――恐縮です(遠い目)」


朝の点呼と服装チェックが終わり、式場への入場を待つころになって
ようやく自分の格好(と周囲のリアクション)に慣れてきました。
サーモンピンクの琴野先生と二人で、生徒のリクエストに応じ
「姉でーす」「妹でーす」
「ふたりそろって」
「3年華やかたんとうでーす(やけ笑い)」
とポージングして写真に納まるくらいには。(遠い目)
だからー、今日の主役はあなたたちだってのよ。
私たちは添えものよ、添えもの。
ほんとにいつもと変わらんノリよね、うちの子たちってば。
……そこがいいところなんだろうけどさ。(しみじみ)

長くなったので、次回に続きます。

卒業式は、来週の月曜日。
今の3年生たちと過ごす時間も、残りわずかとなってきました。
卒業式で着る略礼服の手配やら、前任校へ出す祝電やら、
準備を粛々とすすめつつ、感慨に耽る今日この頃です……

と、言いたいところですが。(遠い目)
いや、感慨に耽っている瞬間もあるにはあるのですが。
意外とあわただしい日々が続いております。

まずは25日に迫った国公立前期試験。
最後の追い込みをかける生徒たちに付き合って
受験数学(主に赤本)との戦いもいよいよ架橋。
おかげで人生初、「腱鞘炎」なるものを経験しています。
おそらくは、問題の解きまくりにより右手の酷使が原因。
おっかしいなあ、これって漫画家さんとか小説家さんとか
そういう特殊な業種の方がかかる疾病じゃないの?
自分が受験生だったときは、ぜんぜん平気だったのになぁ(ため息)

「ヨメさん、それはね、加齢に伴うコンドロイチンの減少が……(真顔)」
「――――何かおっしゃいましたか?ダンナ様?(にっこり)」
「いやー?ヨメさんはお仕事がんばってるなぁって(首ぶんぶん)


もうすぐ生徒が卒業してしまうということで、学年会計も締めの時期です。
私は学年諸経費の会計担当もしているので、今日は口座を解約し、
残金を生徒に返すために小銭に替えてもらって持ち帰りました。
一人当たりの金額がたいへん中途半端だったため、
500円玉×1+100円玉×4+10円玉×1+……以下略。
50万円相当のジャリ銭を抱えて学校へと帰る破目に。

いやぁ、その重かったこと!
金額の大きさにビビるよりも先に、まず鞄を持ち上げるのに一苦労。
よかったー、紙袋じゃなくて。絶対に底抜けたもんな。
(手持ちの中で一番丈夫そうなバッグを持参。それでも「みしっ」と音が)
窓口のお姉さんに「女性にさせる仕事じゃないですよねー」と同情されつつ
なんとか駐車場の(しかも一番遠くに停めた)車へとたどり着きました。
金属の比重を甘く見すぎてましたね……。
札束ならどうってことないのに、単位堆積あたりのグラム数が大きいのなんの。
紙幣というものを開発した人は、ほんとにエライなぁとしみじみ実感しました。
必要は発明の母なのねぇ……。


滑り止っていない生徒さんたちへの対応も、引き続き絶賛継続中です。
……あれから、うちのクラスの数は減っておりません。(遠い目)
他所のクラスにもちらほらいるようで、追加で調査書をとりにくる姿を見かけます。
理系から遅れること一週間、文系の私大の合格発表も次々とあり、
いままで理系担任があたふたと電話攻勢をかけている姿を同情しながら眺めていた
文系担任の先生方も、いよいよ他人事ではなくなってきたようです。

「中本ちゃーん、どうしよー、○○さんが私大全滅ー!案の定やけどー」
「案の定って琴野先生(仮名)、あの子どこ受けてたんですか?」
「立命とー、同志社ー」
「…………と?」
「以上」
「――――そら滑り止まりませんよ」
「――――やっぱり?だってそれ以下は出さへんって聞かんのやもん」

あははははー、と顔を見合わせしばし二人で笑ってみる。

「ま、まあでも琴野センセ、あの子はセンセのクラスのエースやから!
 きっと国公立に受かりますって!」
「でも滑り止め一個もない状況で受けさして、大丈夫な心臓の持ち主やと思う?」
「…………スイマセン、思いません(目ぇそらし)」
「というわけでー、今からでも間に合う後期出願の資料どこ?」
「あ、そっちの棚にまとめときました。文系は左側ですよ」
「おっけー、ありがとー」
「いえいえー。仲間が増えて嬉しいですよー?(にっこり)」
「…………高みの見物のはずやったのになぁ(ふっ)」
「さあ、ようこそ!楽しき後期出願懇談の世界へ!(きらきら笑顔)」
「イヤやー、その響きはイヤやー!(全力で首ぶんぶん)」

「お、なんや、琴野さんとこもとうとう“こっち組”かー?」
妙に嬉しそうな顔で、学年主任が参戦。
「いいじゃないですか、あと二人でしょ?琴野先生んとこ。うちなんて……」
「いやいや、うちだってまだ決まってない看護系が三人も……」
「うちはあと一人です!その一人が大物なんですけどね……」
――――続々と三年学年団が愚痴り大会に参加。

「うん、みんな、お互いに最後の最後までがんばろうなー(うなうな)」
「主任!最後の最後までって、演技でもないこと言わんといてくださいっ!」
「絶対、真っ先に一抜けしてやるーっ!(握りこぶしで決意)」
「おーっ!」

「いやー、盛り上がってますねー、三年生」(温かい目で見守る進路指導部長)
今ちょうど、ふた山目の終盤に差し掛かった辺りです。

明日の高校入試(前期)発表を終えれば、完全にふた山は越したかな。
今年も入力係(パソコンで得点やら何やら打ち込んでデータ化する係)でしたが、
教務部ではないので受験業務はそれのみ。いやぁ、楽だった。
3年生の担任団は重たい業務を外してもらえるのもありがたかったですね。
……懇談と懇談と懇談と数学指導で、正直それどころじゃなかったもんな。(遠い目)
それと、今年は私よりも若い先生方が転入してきてくださったので、
使いっ走りの代名詞である「掲示係」もバトンタッチだったし。 

※注:掲示係とは
校内外のいたるところに、掲示物、標識の類を貼って回る係。
検査場の部屋番号に始まり、トイレやら駐輪場やら立ち入り禁止やら多種多様。
生徒の動線を完全に把握し、綿密な計画を立て、かつ校内を駆けずり回らなければならない。
うっかり場所を間違えると大混乱を招く、体力と精神力の双方を必要とする業務。
大抵は、教務部の最若手(もしくは学校内の最若手)が請け負う仕事。
気配りスキルが必要なためか、女性教諭がその任につくことが多い。
(というか、体育会系男性教諭には絶対に回ってこない)

もう教員生活も5年目だもんなぁ、とちょっとしんみりしていまいました。
私、当分下っ端の初心者でいたいんだけどなぁ。……そうもいかんけどさ。


3年生も自由登校になり授業のコマが減ったので、
一時のことを思えば忙しさはずいぶんとマシになりました。ありがたや。
私大の結果もぼちぼち開きつつありますが、本当に悲喜こもごもです。
本命の私大に受かってウキウキの子がいる一方で、
滑り止めで滑り止まらず真っ青の子も。

――――その得点でセンター利用は危険だって、私はちゃんと言ったぞ?
ちゃんと本学まで、しかも複数日受けに行かないと危ないっていったよね?
っていうか、正直あなたの数学力ではそこはそもそも滑り止まらないってばー!

……という担任、および教科担のココロの叫びもむなしく、
中期入試や後期入試にすべてを賭けなければいけない子もけっこういます。
おかしいなぁ、そんな事態にならないための「滑り止め」なんだけどなぁ(遠い目)。
ウチのクラスにも若干名います。しかも、みんな女子。
教育系や看護系は、今年はほんとに異常なまでに滑り止まってません。
手に職が付く学科が高人気。不景気だからなぁ……。(さめざめ)
「中本さん……過去、ここの看護専門学校、うちで落ちた子いないんだけど……」
「ええ主任、でも落ちたもんは落ちたんです。うちだけでなく、隣のクラスの子も」
「そうか……。不景気が、憎いな――――」
「ええまったくです、主任――――」
遠い目でやさぐれていても始まらないので、生徒を叱咤激励しつつ出願が間に合うところを探す日々です。
くそー、進路指導部をなめんなよー。
情報網活用しまくって、ぜったいどっかにねじ込んでやる。
浪人できる余裕がある子はいないんだってば。
たとえ知名度低めの私大でも、やりたいことができるところに行かせてあげたいよ。
工学系なんかでは、そういうところのほうが面倒見良かったりするしね。

あとマズイのは、生命・生物系。やってる「入りやすい」私大が少ないのもそうだけど、
医学部志望やら薬学部志望やら崩れのプライドが高い生徒が多いのも一因だと思うぞ。
滑り止まる学校を、そもそも受けてくれないんですねー(遠い目)
それで下宿不可、浪人不可、って言われてもさー。
国公立に受かれば、まったく何の問題もないんですが、
そういう子に限って受かりそうにない国公立を志望していたりするんですねー。
だってプライドが高いからー。(確固とした夢がある、といえば聞こえは良いが))

そろそろ現実と向き合おうよー。(遅い気もするけど)
自分の目標に向かって頑張る姿は応援したいけど、でも、でもね、
――――まずは地道に浪人回避から始めてみようよーっ!(担任団、魂の叫び)
浪人できる家庭環境の子で、しかも浪人したらそれをバネに頑張れる子なら、好きにすりゃいいんですけどもねー。
そんな子はなかなかそこいらに落ちてないんだってばさ。

とりあえず、あしたは合格発表業務をこなしつつ、
私大の後期入試に出願するよう各方面にメールで説得攻撃です。
落ちまくって気まずいせいか、学校にも来てくれないんだもの。
対面で懇談しようよー。文字媒体は誤解を招きやすいんだよー。
この「せっぱつまってる感(担任の)」がメールじゃ伝わらないよー!
文章力と絵文字を振り絞りつつ、3年担任団の戦いはまだまだ続くのでした。
皆様、お久しぶりです。
巷ではDS版ドラクエ6が無事に発売の日を迎えられた由、まことにおめでたく存じます。
……という話を、金曜日になってから2年生の生徒に聞きました。
(いつのまにやら、そこまで広まっていたらしい私のドラクエ好き)
3年生も私も、それどころじゃなかったもんなぁ。(遠い目)
ドラクエの新作(リメイクだけど)を「そんなこと」呼ばわりしちゃいかんのだけども。
でもほんとーに、それどころじゃなかったんだもの。(言い訳)

今年のセンター試験は、数学ⅠAと物理の平均点がダダ下がりという、
まったくもってウチの学校の子たちにド逆風な結果となりました。
ⅡBはいいのよ、どうせ全国みんな解けやしないんだから。(ヒドイ)
ある程度取れるはずのⅠAで点が稼げないってのはねぇ、もう。
どんな問題がきてもびくともしない最上位層の数人以外、そろって撃沈。
「調子が良けりゃ第一志望にだって受かる、はず……!」の中間層が
見事なまでに壊滅的な打撃を受けました。
上だけ残して地滑りみたく、どどどどどーと。
ウチみたいな総中流層の学校にはキツイんだって、こういう年はっ!
もう数学担当としては、申し訳なくて仕方がない……。
くそー、外接円だったら備えはばっちりだったのにー。
(出題は内接円でした。今さらだけど悔しい)

おまけに、物理が難しく生物が簡単だという、
工学部系へのイジメか!?といわんばかりの理科の情勢。
ウチの理系はほとんどみんなが工学部志望なのにー!
理学?薬学?あぁん?医学部医学科だぁ?
そんなとこ受けるヤツは三本指にも足らんつーの。
かろうじて生命工やら農学の子やらには追い風ですが、
いかんせんバイオは女子の進学率上昇に伴って全国的に高倍率。
世の中、うまく行かないわよねぇ……。(遠い目)

加えて、世の中は不況。
みんな遠くの有名私大よりも近くの国公立を選ぶ時代。
隣の県の某大都市から、うちの地元の国立大への流入がハンパなく増加……。
平均点が下がってみんな弱気だから、多少ランク落としても安全に受かるとこにするのよね。
うん、気持ちは分かるわ。分かるけれども。
そこを第一志望にして頑張ってきた地元の子たちには大迷惑もいいところなのよぅ。
だからといって、開いた向こうの難関校へ殴りこめるほどの腕はない。
「くるなー!」「こっちくるなー!」「そっちで勝負しやがれー!」
「こっちはもうココしかないんだぞーっ!?」
放課後に男子生徒数名が渡り廊下から空に向かって叫んでましたが。
……かなり情けなくはあるけど、掛け値なしの本音よね、あれ(ほろり)。


そんな状況だったので、すんなり第一志望の大学に出願できた生徒はごくごく僅かとなってしまいました。
第二志望に出せそうな子はまだいいほうで、思ってもみなかった大学への出願を考えなければならない子も多数。
昼休みも放課後も土日もぶっ通しで、懇談、懇談、また懇談。
親さんにも来ていただいて、進路指導部長も引っ張り出して懇談三昧。
だってねぇ、「受かりたい」って気持ちは大事じゃない?
「受かりゃどこでもいいのかよ、節操のない……」なんて言える人は、贅沢よ。
行きたい大学にこだわれるほど、理解のある家ばかりじゃない。
浪人を許してもらえるほど、裕福な家ばかりじゃない。
私立に通わせてもらえるほど、家計に余裕のある家ばかりじゃない。
地元の私立と、下宿の(都市部じゃない)国公立では、予算はたぶんトントンくらいだ。
たとえ最終的には滑り止めの地元私大を選ぶんだとしても、
「遠くでも良いから国公立にチャレンジしたい」って心意気を大切にしてあげたい。
ココを受けるって自分で決めて、残り一ヶ月全力で頑張って。
受かるにしろ落ちるにしろ、そうしないと終われないよ。
私大に入れる入学金が無駄になるからって、それもさせてもらえない子もいるけどね……。

国公立にこだわりすぎるって批判も一部の職員・保護者からはあるみたいだけど。
入学時のアンケートでは、「国公立大学を目指している」生徒が8割弱。
3年進学時には多少減っているけど、それでも多くの子が「国公立」を目指してきた。
苦手科目から逃げず、5教科ちゃんと全部頑張ってセンター受けて、
そうしないと許されないのが「国公立の受験」だもの。プライドがあるよね。
まっとうさせてあげたい。おうちの事情が許す限りは、だけど。
節操なく受かればどこでもいいわけじゃなくて、最後まであきらめず戦いたいだけ。
悔いなく戦わせてあげたいだけ。きちんと高校生活を終えられるように。

「国公立の数が学校の評価につながるから、無理に地方の国公立を受けさせてるんじゃないか」なんて。
いっぺん3年の担任やってみろってのよ。そんなこすいコト考えてる余裕があるもんか!
生徒がやってみたいって言ってんのよ、応援するのが教員の筋ってもんでしょうが。
そもそもやる気の無いヤツに無理に国公立を勧めたりしないわよ。
その子も私にも、時間と労力の無駄にしかならんっつーの!
そもそも国公立の数だけで高校を評価するほど、
世の中の中学生と保護者はおバカじゃないっ!(はずだ!)


と、そんな感じに二週間ほどキリキリキリキリ戦った挙句。
ウチのクラスの国公立出願にようやく全部片がついた先週木曜日。
……倒れました。ええもうばったりと。
最初はおなかの調子がよろしくないなー、食あたりかなー、
なんで気持ち悪くて食欲無いんだろおかしいなーとしか思っておらず。
正露丸飲んで吐き気と下痢その他に耐えていたのですが。
胃の中に入れたものがすべて、上から下からだーだー出るに至り。(表現汚くてゴメンなさい)
たいしたこと無いと言い張るところを無理やりダンナに病院へ連行されました。
受付で熱を測ると、37度5分。

「典型的な、胃腸風邪ですね」(どきっぱりとお医者様)
……おっかしーなー?風邪の自覚症状なんて、さっぱりきっぱり無いよ?

「とにかく休んで、体力戻してください。ハイ、吐き気止めと抗生物質と(以下略)」
――――わー、ほんとに胃腸風邪の処方だー。(遠い目)

帰宅する道すがら、ダンナ様に運転しながらこんこんとお説教を受けました。
そして、帰り着くや否や、布団に叩き込まれ戒厳令を発動されました。
分かってるよ、私が悪かったよぅ……(ゴメンなさい)
調査書全部書き終わっといて、ほんとに良かったー!(シャレにならん)
月曜からは復活して、3年生の私大対策を頑張りました。
でもまあ、これで一山、かな?
今週は、高校入試(前期)があるのでそちらの業務で忙しいです。
それと平行して、国公立の2次対策をやらなくっちゃ。
生徒があきらめない限り、私たちもあきらめない。最後まで戦うぞー!おー!

以上、生存報告でした。
ドラクエ6を楽しんでいる皆様、私の分も遊んどいてくださいねー!
(受験終わったら私も遊ぶんだー!)